近所のスーパーに珍しく『白石温麺』が売っていました。
白石温麺と書いて《しろいしうーめん》と呼ぶ麺は、宮城県の特産品です。
普通の素麺は麺と麺がくっついたり乾燥を防ぐために油を塗ってあるのですが、
白石温麺は油を使用していないのが特徴。
そのためあっさりしていて、また、普通の麺より長さも短いので、
小さなお子様やお年寄りの喉越しにもやさしく、食べやすいものです。
《温麺という名前の由来》
油の使わない麺の製法を教わり胃病の父に食べさせたところ、父の病が全快したという
昔話から、親への温かい思いやりの気持ちを讃え温麺という名前が付けられたそうです。
色々な種類がありますが、私が購入したものはよく地元のスーパーにも売っている『はたけなか製麺』のもので、お値段も手頃です。
1パック、3束入りで128円(税込)でした。
白石温麺と、手毬麩が手に入ったので、『おくずかけ』を作ることにしました。
おくずかけとは宮城県の郷土料理で、お彼岸やお盆の時期にいただく精進料理です。
なかなか地元に帰れない主人が、夏になると食べたがるお袋の味です。
私は『おくずかけ』という料理があることは、結婚するまで知りませんでした。
最近はコロナで帰省しにくくなっていましたが、それ以前は毎年お盆の度に何度も母と一緒に作っており、作り方は教わっています。
お彼岸でもお盆でもないけど、(新盆は明後日からですが)毎日暑くてあっさりしたものが食べたい今日この頃には、うってつけの料理だと思います。
☆材料☆
ナス・ニンジン・干し椎茸・油揚げ・ささげ(またはいんげん)・みょうが・手毬麩・白石温麺
①しいたけは前夜から水で戻しておく。
②ナスは縦半分に切った後、斜めに薄切りにし水にさらしておく。
人参はいちょう切り、ささげ(またはいんげん)は筋を取り斜め切り、油揚げは短冊切りにする。
③戻したしいたけを絞ってから薄切りにし、しいたけの戻し汁、だし汁、人参をと一緒に鍋に入れ、柔らかくなるまで煮る。
④ナス、油揚げ、インゲンを入れ、めんつゆや醤油、調理酒、みりんで味を整える。
(お吸い物よりやや濃いめの味付けです)
⑤そして片栗粉でとろみをつける。
⑥あらかじめ水に浸しておいた手毬麩を投入。
⑦茹でておいた温麺と一緒にお椀に盛り付け、刻んだみょうがをトッピングして出来上がり。
※ごぼうや里芋、豆腐を入れるレシピもあるようです。郷土料理なので家庭それぞれで作り方も変わるかと思います。
※今回、いんげんが1パック290円もしたので、省いてしまいました。。。
(ささげは東京では見かけません。)
出来上がり。
皆さんの母の味は、どんな料理ですか?