年上の同僚への思い

最近さみしく感じた事です。

職場(週1で勤務を続けている方)の同僚Aさん。私より8歳年上で、この会社で知り合い7〜8年の付き合いになります。

年に数回ですが、会社関係の方の劇やライブなどを見に行ったり、ランチや忘年会などをご一緒したりする関係。

ここ数年は、休憩もほぼ毎回一緒に取っていました。

 

彼女は3年程前に病気が見つかり、そこからは闘病生活を送りながら、働いていました。

私は具体的に病名を聞く事は遠慮していたのですが、同じパート仲間で本人にストレートで確認した人がいて。腎臓の癌だったようです。

私に対しても(恐らく前述の同僚から聞いていると思っていたのか)錠剤の抗がん剤を服用していること、二週間飲んで一週間服用を休む、というスケジュールで服薬していて、飲んでいる期間は副作用で何を食べてもしびれた感覚になってしまうため食欲が落ちたことなど、治療の詳しい話をされていました。入院を含めた治療を繰り返していく度に、弱くなっていく様子が感じられて...。

 

そんなAさんは去年の初夏、会社で時々めまいを訴えるようになり、その後手術のために長期お休みされる事となりました。

例の同僚からの話によれば、脳に転移してしまったそうです。

そしてその手術直前まではLINEで連絡を取れており、たわいもない会話も出来ていたのですが、術後は既読にはなるもののお返事はなく、以降一切連絡が付かなくなってしまいました。

他の同僚も同じ状況でした。

 

文は読めるけど返事が打てないのか、それとも読むことも出来ず、ご家族が代わりに読んであげているのか…。

返事のないまま時は過ぎてゆき、11月にご家族からの連絡により、Aさんはそのまま会社には戻ること無く退職されることとなりました。

 

上司がご家族と会話した内容によれば、術後はリハビリをしていたが、仕事復帰はもう見込めず退職させること、そして会社の人からLINEをたくさんもらっているが、以後は遠慮していただきたい、との要望があったそうです。

本人の希望なのかご家族の要望なのかはわかりませんが、もうお返事は来ないことを悟りました。

例え連絡が取れなくても会社に籍が残っていれば、もしもの時にはお別れに行くこともできたでしょう。しかしそれも叶いません。

 

家電しかなかった昔は、よく電話が掛かってくる同級生や会社の同僚の名前を、自分の親は知っていましたし、逆に私も友人宅へ電話した際は、相手のご家族と軽くお喋りしたりなんてこともありました。今では考えられないでしょうね。

恐らくあの頃だったのなら、用事がある度に電話していたであろうAさんのご家族に、これまでお世話になった旨のお礼を述べることも出来たのかも知れません。

 

色紙に皆でメッセージを書いて自宅に郵送しましたが、本人の元まで届いたでしょうか。

確かめる方法はありません。

 


(よく晴れた空に小さな飛行機を見つけました。)